Eiji Yamamoto Photography 「心の雫 I Can Hear The Rain」


墓地は現在に生きる人とその人のルーツである過去を結ぶ場所だと思います。そして先人に何かの報告をしたり、会話をしたり、言い換えれば現在に生きる人の心のよりどころかもしれません。しかしそれを結ぶ墓石が風雨にさらされているのはどういったことでしょうか。家族や関わりある人は訪れないのでしょうか。100年以上前の墓碑は文字が消え、十字架は落ち、墓石は朽ちて、辺り一面には木々が生い茂っています。ここに眠る人たちの人生は何だったのか。その光景を見ると切なさや辛さ、嘆きに似た気持ちを覚えます。かつて人の想いがあった場所に今は人の想いはないのでしょうか。1年以上かけて撮影したもので、晴れの日だけでなく雨や雪の日もあります。


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